ドクターストーン74話を読んで司に言いたい1つのこと(週刊少年ジャンプ感想/2018年42号②)
今週のドクターストーンの感想書いてたらめちゃくちゃ長くなってしまった。
感想は
①司に言いたいこと
②羽京の人格について思ったこと
の2つ。
司に言いたいこと
散々言われていた、「司って搾取嫌いとか言いながら自分がやってることは完全に搾取な辺り矛盾しているよね」に対するアンサーがまさかこんな形になろうとは……。
なるほどね。司自身は1マイクロたりとも搾取をしているつもりはなかったのね。彼はあくまで他のモヒカンたちの事を純粋な仲間だと思っていて、彼らから色々なものを奪い取っているなんて全く思っていなかったのね。
だからこそ、仲間が死んだらそれがどんな雑魚モヒカンであろうとも悲しむし、弔おうとするわけか。この調子だと集落内でも搾取はしないようにしているだろうし、本気で若者たちだけの平和な世界を作りたいと願っているのね。
………
……
…
うん。司君、君に言いたいことがある。
ほんとこれ。
司くんには圧倒的に想像力が足りていない。他の人間に権力を渡しておきながら、その人間が自分と同じ理念を持っていると本気で思っていそうなのが流石に愚かすぎる。
完全に能力と年齢だけで人を見ている。高い年齢の人にだってまっとうな人格者がいることも、若者にクズがいることも想像できていない。だから自分と正反対の思考をしている人間に平然と権力を渡したりする。
そこにいる氷月君、君が一番嫌っていることを平然としているからね……。
しかしこれ、司君がまっとうな思考を持っていて、真実を知った時には流石に気が付くのではなかろうか。自分が完全に意識していないのにもかかわらず「自分が嫌っている人間と同じことをしている」こと。そして、今まで「搾取する側」だと思っていた大人の中にも、自分のように意識していないのに搾取してしまった人間がいる可能性に。
本当に、そうなったときにはすべてを反省して自分が間違ったことをしていたと認めてほしい。このあと作中でずっと「しかし司の行動自体は悪いものではなかった」とか言われたらさすがに納得できないぞ。
羽京の人格について
一方こっちはなるほどと思った。「誰も死なせたくない」っていうのはすごい納得できる。そういえば、弓を撃った時も殺さないように狙いをつけていたしね。
なんか司帝国のモヒカンたちの順応性が高すぎて忘れていたけど、彼らって元々現代日本の人間なんだもんな。そりゃ普通の現代人なら人殺しなんてしたくないに決まっている。
「こんな世界で! それが人としての! 最後の砦じゃないのか……」という台詞には同じ人間としてすごく共感を覚えるし、おそらく私が同じ状況に置かれたとしたら似たようなことを思うだろう。
ただ、羽京が凄いのは、周りの司帝国の人間が完全に正反対の思考を持っているにも関わらず、それを否定し続けたことだと思う。
普通に人間って周囲の人に影響されてしまうものだし、周りが自分の思想と正反対の事をしている現状ってものすごいストレスになる。だから普通の人間は環境か自分の思想のどちらかを変えることを選択するし、その場合基本的に自分の思想を変える方に行くだろう。(司帝国にヒャッハーな人間が多いのは多分そのためだと思われる)
だけど彼はその状況に対してひたすらに耐え、「自分が卑怯者ではないのか」というストレスに苦悩しながらも自分の信念を守り通した。これが本当に凄いことだと思う。
本当に今週のこの描写だけで羽京君の魅力がグッと上がった。本当に良いキャラクターだと思う。どっかの帝王にも見習ってほしい。
※本文で使用している画像は、週刊少年ジャンプ42号・呪術廻戦27話「もしも」(119ページ)(一部改編)を使用しています。