雨夏ユカリの趣味ノート

ボードゲーム・漫画・ライトノベルの感想/考察を書いてます

【呪術廻戦感想(2018・40号)】呪霊・真人というキャラクターの霧散

●呪術廻戦

今週の呪術廻戦は……、すごく、残念だった。

いや、展開自体は面白い。何度か読み返すうちにそう思えてきた。
だけど私は今週で、真人のキャラクター性がすごく陳腐なものになってしまったように思う。

単に私が真人というキャラクターに期待しすぎていたのが問題なのだけれど。


私は真人というキャラクターが好きだった。
何故か。

彼は人間を平然と殺し、異形へと姿を変えることを楽しんでいる。
そういった邪悪な存在でありながら、その一方で順平を肯定し、彼に敵である呪術師と仲良くなるように勧めている。
つまり、順平という人間を助ける方向に動いているわけだ。

それが私には、彼の「掴みどころのない」キャラクター性と感じられた。

つまるところ、一方で人間を平然と弄びながら、その一方で人間を肯定し前に進ませる。
これらの矛盾した行為を気まぐれに行い、その行動が読めないところ。
そこが、私の感じていた真人の魅力だった。

だが今回、彼の一連の行動は全て自分の利益のためであることがわかってしまった。
そのせいで彼の一連の行動が全て筋の通ったものになってしまい、「掴みどころのない」キャラクター性は霧散した。
結果として、真人はただの「邪悪」なキャラクターになってしまった。

なんのことはなく、私は順平と同じように真人を信じたかったのかもしれない。
だけどそれでも、彼のキャラクターは掴みどころのないものであってほしかったし、ただの邪悪であってほしくなかったというのが正直なところ。

結局のところ期待しすぎたというだけなのだけど、勝手に期待していた故に今回の展開はすごく残念でした。