雨夏ユカリの趣味ノート

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鬼滅の刃131話・義勇さんの過去、わずか1話で回収。クライマックスに向かうスピードが速すぎる(週刊少年ジャンプ感想/2018年47号③)

鬼滅の刃

 

なん、だと……。

 

先週義勇さんが思っていたよりもずっと重い理由を背負っていたことに驚いていたら、まさか一話の半分で回収する、だと。さすがに衝撃の展開ですわ。

 

でも回収の仕方はすごく良かった。鬼滅の刃のテーマがきれいに表現されていた。

 

今回は錆人の言葉が義勇さんに前を向かせたのだけれど、それを思い出させたのが義勇さんが「助けた」炭治郎だというのがよい。さらに、錆人もまた炭治郎を助けていたし、こう、本当に人の思いは巡ってよい影響を与えていくのだと思わせてくれる。

 

やはり人間は弱くても、思いをつなぐことができる存在なんだ、といテーマを改めて思い出す。

 

それに、もし1話で義勇さんが炭治郎と禰豆子を殺してしまっていたら、義勇さんは今もなお前を向けなかっただろう。そう思うと、やっぱり「人のためにしたことは巡り巡って自分のためになる」という炭治郎の信念をもきれいに表現しているんだなあと思える。

 

 

そして、1話で回収された義勇さんとは異なり、結構引っ張られそうな胡蝶さん。ほんとこの人は見ていて危ういよなあ。いつ壊れてもおかしくない脆さを感じる。

 

カナヲがようやく自分の気持ちを言えるようになってきたところに、問答無用で自分の復讐を継がせるとは。カナヲちゃんの固まった表情が見ていて痛々しい。どこまで行っても救われないなあ、この子は。

 

カナヲちゃんを救えるのは炭治郎しかいないんだ……。本編は本当にクライマックスといった感じだけど、炭治郎とカナヲの絡みをまた見たいなあ。

 

 

ドクターストーン

 

おお、まさにインガオホー。

 

身体能力の高い若者が搾取なんてするわけがない、すべては既得権益者が悪いと思考停止し、己の強さに胡坐をかいていた結果がこれか。結局司は「若者」には目を向けていたけれど、「個人」に関しては全く興味がなかったんだろうな。妹のことしか頭になかったんだろう。

 

だからこそ、性根のねじ曲がった人間を見逃し、人望がなく多くの人に一瞬で裏切られるという今回の結果につながった。司君はたくさんの人間を殺そうとしていたし、それも含めて残念ながら今回の展開は因果応報というほかない。

 

 

呪術廻戦

 

ちんまい漏瑚さんなかなかにマスコット力高い。ショタっぽいな。

 

しかしなんだってこの呪霊たちはこんなにも自己犠牲をいとわないんだ? 呪霊と人の立場を逆転するという理想を抱くのはともかく、その理想のためなら死んでもいいというのはどういう心境なのだろう?

 

ここら辺よくわからんのだよな。少なくとも宿儺はそんなこと考えないだろうし、真人も漏瑚も結構好き勝手に生きるイメージがあるのに。彼らが理想のためになら自己犠牲もいとわないというのはあんまりイメージに合わない、すごく不思議。

 

 

あ、それから、2話で読者がツッコんでいた「宿儺の指を一本ずつ食わせるのはどう考えてもリスキーじゃん。まとめて食わせろよ」に対するアンサーをまさかこんなところで出してくるとは。びっくりした。

 

すごいよな、「常識的に考えればまとめて食わせるけれど、五条悟は狂人なんで一本ずつ食わせます」というアンサー。実際人間は必ずしも合理的に動くものではないし、キャラクターの人間らしさがグッと深まるよいアンサーだと思った。確かに五条さんなら上層部への嫌がらせも含めてぽいぽい指食わせても何らおかしくない。納得。

 

流石は読者に揚げ足取りを許さない芥見先生。ちゃんと読者の疑問を拾ってくれる安心感がある。