雨夏ユカリの趣味ノート

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呪術廻戦33話感想・確かに内通者がいたほうが今までの展開で納得できること多かった(週刊少年ジャンプ感想/2018年48号③)

呪術廻戦

 

うーん、大変面白い。

 

読者も初期ではツッコんだパンダ先輩と狗巻先輩に対して、読者が慣れてきたあたりで虎杖を使って再度ツッコミを入れたのが面白かった。

 

そうだよね、確かにおにぎりの具しか語彙がないのとかパンダがしゃべってるのとか常識的に考えればおかしいもんね、と改めて思って「慣れてた自分」に笑ってしまう。よいキャラの掛け合いだよなあ。

 

あとは、虎杖のツッコミがすごくフレンドリーなのも嫌な感じがしなくてよいし、そのまますごく自然な流れで術式の説明に入ったのもうまかった。

 

狗巻先輩の術式の説明については、前日譚読んでると今更ながらに色々納得できる。もしかしたら、実力差を考えて放つ言葉の強さを選ばなければいけない術式なのかもしれない。上位の相手だと自分に返ってくる可能性が高いから強い言葉を放つのはリスクが高いけど、でも弱い言葉じゃ効果がない、とかそういうジレンマを抱えそうな術式だ。でも、前日譚では反動はあれど返ってくるシーンはなかったし、返ってくるのは相当なレアケースなんだろうか。

 

 

その後、高専内部に内通者がいるという展開に。

 

もうなんか主人公側の組織に内通者がいるのはあまりにも当たり前すぎてさらっとスルーしたけど、改めて考えると確かに高専内部に内通者がいると考えたほうが今までの展開しっくりくるな。

 

例えば、五条がいない状態で「宿儺の指」から特級呪霊が生まれた時。夏油たちは「宿儺の実力を図るために貴重な指を一本使った」とか言っていたけれど、そもそもその発言は「虎杖があの特級呪霊の対処に来る」ということがわかっていないと成立しない。故に、夏油は何らかの方法であの場所に虎杖を呼び込む方策があったのだろう。例えば、虎杖を殺したい誰かと内通している、とか。

 

夏油の「それなりの収穫はあったさ」という言葉は、宿儺の実力を測るだけじゃなく、その上層部に貸しを作れたという意味でもあったんだろうなあ。

 

それに、五条先生の居場所が漏瑚に漏れていたのもちょっとおかしい。あれも、高専側の誰かがリークしていたと考えればすごく自然な展開になる。

 

そうなると、夏油の「手は打ってある」も高専内部に内通者がいるから問題ない、ということになるわけか。本当に納得尽くしだ。

 

 

でもこうやって見ていくと、内通者の目的は五条先生の排除、とかだろうか? そこなら夏油たちとの利害も一致するし。

 

純粋に夏油の手下が潜入している可能性もなくはないけど、指の回収までできるとなると結構上層部の人間だろうし、普通に協力関係であるほうがしっくりくるなあ。

 

うーん流石は腐っていると言われる呪術界隈上層部。最終的に自分たちが利用されて殺される可能性を考えていなかったり慢心していたりするあたりすごく腐っている。さすがだ。

 

 

鬼滅の刃

 

華麗な起承転結。素晴らしい。

 

「起」で音柱&霞柱を出して炭治郎が築いてきた信頼と実力を示しつつ、「承」では恋柱と何故か手をつないだりパンケーキを食べたりと平和(?)な時間を過ごす。

 

そこから「転」の蛇柱で唐突に炭治郎へのあたりがきつくなり、そのまま「結」で蛇柱よりももっと厳しい風柱の修行になる。

 

この起承転結が1話の中ですごくきれいに作られていて、めちゃくちゃすんなりと楽しむことができた。うまい話の作り方だった。

 

 

あと、やっぱり蛇柱さんが良いキャラだ。

 

恋柱大好きすぎて嫉妬に狂っているところとか面白い。靴下贈ったり一緒にご飯食べたり本当に恋柱大好きだな伊黒さん。

 

それに文通してるってのが、彼に似合わなくて面白いし、そのうえで好きな相手が恋柱というね。うん、大変そうだ。彼女のことを好きになるとか、この人いつも嫉妬に狂ってそうだな……恋柱を好きになるのは並大抵の精神力じゃ難しかろう。

 

そして、それだけ嫉妬に狂ってなお休憩は風柱よりも多いあたりに性根の良さを感じる。あんなねちねち言ってるのに憎めないキャラになってしまう。

 

本当に初登場時はただの嫌味を言う人だったのに、ここまで面白いキャラにするのは流石吾峠先生といった感じ。

 

過去にまだ触れられていないのに、ちょっとした描写の積み重ねで魅力的なキャラクターを作れるのは本当にすごいと思う。