雨夏ユカリの趣味ノート

ボードゲーム・漫画・ライトノベルの感想/考察を書いてます

呪術廻戦29話・ななみんがひたすらに殺されそう(週刊少年ジャンプ感想/2018年44号)

呪術廻戦

 

あ、ななみん死んだ……。(と思わせるほどの緊張感が作品から滲み出てるのが凄い)

 

 

今まではわりと別方面で評価してたんだけど、呪術廻戦はバトルも滅茶苦茶面白いな。

 

戦闘の状況が目まぐるしく変わるところとか、戦闘がすごく合理的に行われているところとかすごく良い。

 

ななみんと虎杖が何も言わずに死角を取りに行く動きをしているのも良いし、真人がそれに対して目を増やしたり範囲攻撃をしたりすることで対応しているところも良い。

 

あと、やっぱり真人は変化させた体で触れるだけでは無移転変使えんのね。これは自分の本来の魂の形があの姿だって認識してるからか?

 

そしてラストの領域展開が「死」そのもののインスピレーションから作られるって展開はすごく納得。窮地に覚醒するとか主人公かな???

 

真人の領域は、領域内の魂の形をすべて支配できるとかそんな感じなのかなあ。ななみんは領域展開出来ないだろうし、来週頭で無残な姿になったななみんが発見されても驚かんぞ……!

 

 

あと今週ヤベェなと思ったのが、虎杖が人を殺さなければならない状況に追い込まれたのに、一切心の声が無く表情だけですべてを表現した点。

 

あの絶望的な顔で彼の苦悩をすべて察してしまうし、じっくり描写しないことで「呪いによる無残な死」があの世界ではありふれていることを描写しているのかなと思った。

 

しかし、ここまで絶望的な世界観で絶望的な状況に置かれたななみんだけど、頑張って生き延びてほしいなあ……

 

 

火の丸相撲

 

「…どうしてこの「現実」ってやつは、僕らを「夢」から醒まそうとするんだろうなぁ…」

 

草介のこの台詞、えっげつないなあ。すごく刺さる。

 

火の丸も、草介も、大包平も、皆プロの世界という「現実」に叩き潰されて、「夢」を壊され続けてるんだな……。

 

特に草介って孤独だからな……。大和国の後を継がなければならないという思いは他の人が分かるようなものじゃないし、一人で抱え込まなければならないから。

 

その上で、ずっと尊敬してきた親友までも相撲の世界からいなくなってしまうというのはかなり厳しい。これは追い詰められても仕方ない。

 

火の丸が小兵の技を使ったのは、彼なりに考え、悩み、そして自分の中で現実と理想の折り合いをつけたからなんだろう。

 

だけど、火の丸が自分の中でどういう答えを出したのかなんて草介にはわからないからな。視野が狭くなってることもあって、ひたすら裏切られた気持ちになってしまうんだろう。

 

 

大相撲編はかなり「心」にスポットあたってるなあ。火の丸だけじゃなく、他の国宝たちも厳しい現実に迷い悩みながら「心」を奮い立たせている。

 

本当に彼らが現実に叩き潰されているのを見るのはつらい。火の丸は自分なりの答えを出すことが出来たけど、中にはできない人がいるかもしれないというのが大変悲しい。

 

皆迷いに答えを出して前に進んでほしいなあ。