●SSSS.GRIDMAN9話感想●新条アカネは誰が何と言おうととにかくかわいい
SSSS.GRIDMAN最新話があまりにも面白すぎた。
9話は新条アカネというキャラクターの今までの描写を回収して掘り下げる本当に素晴らしい1話だった。
今週でアカネの魅力がグッと深まったしわかりやすくなったし、とにかくアカネがかわいい。
「1クール終わったらアニメの感想書こー」とか思ってたけど我慢できずに書いてしまうくらいとにかく今週は最高だった。
今回アカネが響たちに見せていた夢って、「響たちの理想の世界」じゃなくて「アカネが響たちとこうなりたかった世界」なんだよなあ。
そして、夢の中にいるアカネは、「こうなりたかったアカネ」なんじゃないかと思った。
そう考えていくと、もうアカネがすごく追い詰められていることがよくわかる。
この世界は「一人ぼっちの人間」である新条アカネが作り出した世界だと言われてた。つまりアカネはこことは違う世界で「一人ぼっち」になって、「今の世界」を作り出したんだろう。
「今の世界」は怪獣の力を使って、「誰もが自分のことを好きな世界」にした。ちゃんと自分を好きになってくれる男の子がいて、自分のマニアックな趣味に付き合える人がいて、仲のいい同性の友達もいて……と自分にとって都合のいい世界を作ろうとした。
だけど、自分が作った彼らもまた人格を持っていたから、設定を守りつつもそれぞれがそれぞれ別の個として独立してしまった。そのせいで、アカネは「1学期はうまくやれてたんだけどねー」とか言いながらクラスの人たちと距離を置くようになってしまう。
結局、彼女は夢の中ですら理想の世界にできなかった。それどころか、「自分が本当に欲しかったもの=本当の友情」を、グリッドマン同盟の三人が作り上げている。これほど追い込まれることがあろうか。
その結果として、彼女は今回「夢を見せる」という強硬手段に出ることになってしまう。しかもそこでは、自分自身すら「理想の自分」になっているという夢。響を裕太くんと呼び捨てにできて付き合えて、内海と怪獣の話を楽しめて一緒に中野に買い物に行けて、立花を家に呼ぶことができて、そんな「今の世界」ではできなかったことをできる理想の自分を作り出した。
彼女は「自分が作り上げた世界」ですら、「夢」に頼らなければいけなくなっちゃったんだなあと思うと、もうアカネがかわいくてかわいくて仕方ない。すごく練り込まれていて魅力的なキャラクターすぎる。
そして、その最後の手段の夢ですら、響に「俺はそっちには行けない」と言われ、内海と立花には「自分の友達はほかにいる」と言われてしまったら、そりゃあもう「どうしたらいいの」ってなりますわ。
ラストどうなるんだろうな。アカネが前に進むことを決意したらこの世界って多分消えてしまうんでしょ? 前に進もうと決意させてくれた人たちがいなくなってしまうんでしょ?
それでもアカネが救われる、そんな未来があってほしいなあ……。