約束のネバーランド111話・アンドリューさんは無能だけどきっちり仕事はしてくれた(週刊少年ジャンプ感想/2018年50号⑤)
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約束のネバーランド
お、おお。これは良い展開じゃないか。
私の中ではかなり評価が低かったアンドリューさんだけど、最後にちゃんと良い仕事をしてくれた。
いやまあ正直生き残ったことにハイになって、相手を煽ることを選択するあたりは無能だけれど。
私の中では「人間は鬼と違って弱いから慢心をせず知恵を使う」という展開を期待していたのだけど、アンドリューさんはその期待を見事に裏切ってくれるからなあ。
この人、この期に及んでいまだに慢心し続けているからな……。悲しい。
それでもちゃんと「人間」としてのメリットを生かしたうえでエマの心を折ろうとしているあたりは非常に良い。
エマの言っていることがしっかりと「理想論」であることを叩きつけてくれる展開は非常に私の好み。そこだけは本当に良い仕事をしてくれた。
鬼滅の刃
おおう。狂気につぐ狂気。
しかし岩柱さんが鬼殺隊最強なのか。さすが天元に「得体のしれない奴」と言われただけはある。
それはそれとして、今週は本当に狂気にあふれていた。
「火であぶるのは危険なため、無しとする」とか自分を火あぶりにしながら言うことじゃない。もはや人外。
個人的に面白いと思ったのが、修行パートを「意味わからん修行」にすることでギャグにして、見事に「修行パートの退屈さ」を消し去っている点。
「岩にくっつけ、あったかいぞ」とか、本当に狂気しか感じないぞ。
これは鬼滅の刃らしいというか、この作品にしかできないんじゃないかと思える。
あともう一つよかったなと思ったのが、この修行に至ったモブキャラたちがある程度力をつけている描写をされている点。
今までモブは「お前ら本当に入隊試験突破したのか?」と思えるほど弱かったけど、そんなモブたちでもそれなりに力をつけているのがよかった。
そうだよね、こんな過酷な修行超えればちゃんと強くなれるもんね。あとは少しでも活躍してほしいけど……うーん……。
アクタージュ
やっぱり、「自分の見ている世界をほかの人に見せる」のは実力を感じる。
夜凪はもともとそういう才能が高かったけれど、それでも今回は「銀河鉄道の風景が綺麗である」ことも相まって、本当に「ただ、すごい」と視覚に訴えてくる。
あとは映画評論家の人が夜凪を「彼」と表現しているのもいいなと思った。
確かに全く知らない人が今の夜凪を見たら少年だと思うだろうな……。ここら辺が丁寧なのもこの作品の良いところだ。
その後、七生が芝居の中に「巌の存在」を見て救われる展開を描いて、しかしそれ故に「アキラの存在」が異質であると表現したのは見事。
「劇団天球のためにあるこの物語の中でアキラだけが取り残されている」という社長の見解はもっとも。
実際彼女視点ではアキラはただ才能がない存在でしかないからなあ。ぜひ彼には彼女に衝撃を与えてほしい。
そして、ついに来週アキラにスポットライトが当たる展開に。
彼は巌さんの言葉から自分の殻を破ることができるのであろうか。楽しみだ。
DrStone
なるほど! こうやって繋げるのか!
相変わらずこの作品は主人公の目的作りがうまいな。
千空の大目的が「科学で全人類を救う」で、そこを全くぶらさずに章ごとにしっかりと「章の目的」が作られている。
今回の章目的も「千空らしい」し、読者にも「石化が人を治すもの」という情報があるから、読者が納得できて「ノれる」目的になっている。
やっぱり、「石化の元凶を突き止め、それを逆に利用する」っていうのは「ついに来たか!」って感じだし、すごくワクワクする。
現状ある情報って、「なぜか燕と人類だけが狙われた」ってだけだっけ? さすがにそれ以外の部分は覚えてないな。
うーん、まるでどうなるかわからないし、先の展開が楽しみだ。こういう科学でファンタジーに挑む展開は大好き。