雨夏ユカリの趣味ノート

ボードゲーム・漫画・ライトノベルの感想/考察を書いてます

第13回金未来杯の「恋は戦争―Love is WAR―」は素直に面白い(週刊少年ジャンプ感想/2018年41号③)

恋は戦争―Love is WAR―

 

良かった。今までの金未来杯の中で一番面白いと思う。

 

本編のギャグ自体も面白いんだけど、今までの金未来杯と明確に違うところが2つある。

 

1つ目は絵の見易さ。普通に線が綺麗で見やすい。故に読みやすい。まず、ここが良い。

 

2つ目は主人公に確固とした目的があるところ。

 

今までの金未来杯作品では、主人公が状況に流されている場面が多く、主人公にキャラクターに根差した確固たる目的が存在していない。

 

連載作で例を出すならば、ドクターストーンだと「科学で全人類を救う」、ブラッククローバーでは「魔法帝になる」といったそのキャラクターに根差した目的が存在している。

 

それがあるだけで話に一貫性が作られて、「わかりやすい」作品になると思われる。

 

恋は戦争にはそれがあって、主人公の「放課後モックに行く」はキャラクターに根差しているし、話の流れすべてが「放課後モックに行く」ために作られているので締まりがある。

 

その点が今までの2作品とは明確に異なっていて、話づくりが一段上だなと感じた。

 

 

後は単純に私は、「頭のいいバカが全力を尽くす」作品が好きなんだよな。ライトノベルの「バカとテストと召喚獣」とかも好きだったし。

 

今回もギャグみたいな展開なのに普通に頭脳戦として成立していて、そういう方面でも面白かった。ちょっとズルいのは細かいツッコミを「これはギャグだから」で流せるところか?

 

 

少し問題点をあげるとしたら、連載にするとき大変そうであるということと、最後のオチがわかりづらかったこと。

 

あの「なりすましは犯罪だぞ」の部分、初読の時に一瞬詰まった。「校長になりすました部下が主人公たちの対応をしていて、本物の校長は女子組を監視していた」という話なのだけど、主人公目線で読んでいるからそれに引っ張られてわかりづらくなる。

 

でも全体的にレベルが高くて、普通に読み切りとしてかなり楽しめた。是非とも何らかの形で次回作を読みたい。

 

 

 

ぼくたちは勉強ができない

 

良い。勘違いコントもよかったのだけれど、それよりも唯我君の選んだプレゼントが左利き用ボールペンだというのがいい。

 

これ、ちゃんと勉強関連グッズだし、「文乃が左利きである」という見逃しそうなところをしっかり見ているのがいい。このプレゼント、彼らしさが出ていてすごく良かった。

 

 

それから、私は文乃の「友人以上好きな人未満」の関係性が結構好きなんだけど、ブラを送られたことでなんだかんだ意識してしまう文乃が可愛い。

 

僕勉は本当にヒロインが可愛い。

 

 

あ、あと文乃の「二人の好きな人からはブラジャーを頂きまして。あまつさえ現在着用中です」の煽り力高くて好き。

 

 

 

ゆらぎ壮の幽奈さん

 

先週まで完全にバトル展開で、コガラシ君を越える実力者がバンバン出てきてどうなるんだと思っていたら、今週まさかのガランドウ瞬殺でさすがに笑った。

 

そうだよな! この作品って別にバトル漫画じゃないもんな!

 

 

作中最強といっても良かったコガラシ君が瞬殺されて、そのままコガラシ君不在で話が流れる展開でストレスをためた後、今週でボスを瞬殺するってのは爽快感が凄い。こういう展開は今までになかったし、素直に面白かった。